50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 69 2010.11.06

冴えない日。
前回、出来た or 出来たように思えた、出来そう or 出来そうに思えたことが、悉く討ち死。その原因も、多分これまで何回も書いたことなのだろう、頭がぶれてるとか、突っ込んでるとか、肩や腕に力が入っているとか等々、初歩的な誤りにあるような気がする。さて、そこを克服しないと先へ進めない。  
 
●剣術 大事なこと。切り込み。下に吸い込まれるように落ちる。この感覚が目標。交点から胸を狙う。そのラインは人(相手)によってことなる。何故なら、受け方、受ける位置が人によって異なるから。自分の目の高さが始点ではない。そのラインを通って斬る。こうなると、どかすとか、捻るとかいう動作は単なる一つの(悪い)結果に過ぎなくなる。どかすから落とせないのではなく、落としていないからどかすことになるのだ。うむと唸りつつ、まずは、腕と肩の力をいかに抜くかという課題が待っている。
浮身。 こうなのだろうというイメージはあるのだが、それと自分が出来ていることのギャップが甚だしい。ま、これは通勤の電車の中である程度稽古できる。  
 
●居合 刀礼下げ緒の捌きが難しい。とまれ、手順程度は覚えておかないとならない。下げ緒には、神主の持つお払いの道具と同じ意味が込められているとの由。「礼に始まり、礼に終わる」とは、現在では心構えを説く精神論であるが、昔々剣術が実技であった時代では、礼の仕方でその者の技量や弱点が見抜かれただろうとのこと。今でも、刀礼をみればその者の実力が分かるらし。
横雲。相手のコメカミから横一文字に斬る。これがこの型の急所。柄は単に外へ回すのではなく、内側から刃を相手に向けることを意識して90°回す。左の爪先は立てない。
抜刀、納刀。左半身で抜く、右手は動かさない。最後に撞木足になっ瞬間、鞘引き。鯉口は指で隠す。隙間は小さければ小さいほど良い。縦納刀。刀が縦になる瞬間が必要。カタクリを帯から離さない。納刀の右手を余り前に出さない。前傾姿勢から、上体(軸)を起こしつつ腰を落としつつ納刀。これにも意味があるのだろう。