50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

2009-01-01から1年間の記事一覧

稽古日記 43 2009.12.19

稽古納め。 ●緩みで動く 先週に続き、緩みを意識した稽古。 自然体で立った姿勢から、真っ直ぐに蹲踞の姿勢まで緩む。これが基本らしい。 蹲踞が出来ないので、中腰で勘弁とする。 緩むというからには、その直前までは緊張しているということなのだろうか。 …

五輪書を読む 水之巻 35  一 ねばりをかくるといふ事

一ねばりをかくるといふ事 ●原文 敵もうちかけ、我も太刀打ちかくるに、敵うくる時、我太刀敵の太刀に付けて、ねばる心にして入る也。ねばるは、太刀はなれがたき心、あまりつよくなき心に入るべし。敵の太刀につけて、ねばりをかけ入る時は、いか程も静かに…

稽古日記 42 2009.12.12

丁寧に書こうとすると収拾がつかなくなるので、要点のみ。 ●緩みで動く 足腰の使い方に、外国流と日本流あり。 足腰を使うと聞いて我々がイメージする使い方とは、実は多分、外国流のそれ。 日本流の足腰の使い方とは、緩みで動く事にその要諦が有るとのこと…

稽古日記 41 2009.12.05

稽古日記 2009.12.05 先週休んだせいか、寒いからか、あまり冴えない。 これまでやった事があるはずの事を、改めて一からやり直す感じ。 もどかしくも、また情けなく腹立たしくも。 ●素振り 一文字腰の素振り。中上段の構えの位置は、もう少し上とのこと。耳…

五輪書を読む 水之巻 34  一 たけくらべといふ事

一 たけくらべといふ事 ●原文 たけくらべというは、いづれにても敵へ入込む時、我身のちゞまざるやうにして、足をものべ、こしをものべ、くびをものべて、つよく入り、敵のかほとかほとならべ、身のたけをくらぶるに、くらべかつと思ふほど、たけ高くなつて…

五輪書を読む 水之巻 33  一 しつこうの身といふ事

一 しつかうの身といふ事 ●原文 漆膠(しつかう)とは、入身に能く付きてはなれぬ心也。敵の身に入る時、かしらをもつけ、身をもつけ、足をもつけ、つよくつく所也。人毎に顔足ははやくいれども、身ののくもの也。敵の身へ我身をよくつけ、少しも身のあいな…

稽古日記 40 2009.11.21

毎回順風満帆で、目に見える収穫があるという訳にはいかない。 切落としで悪いクセが出て、躓く。 ●切落とし 押さえるべきポイントは幾つかある訳で、そこを念頭に置いて稽古しないと、むしろ悪いままを身につける負の稽古となる。 稽古日記を読み返してみる…

五輪書を読む 水之巻 32  一 しうこうの身といふ事

一 しうこうの身といふ事 ●原文 秋猴(しうこう)の身とは、手を出さぬ心なり。敵へ入身に少しも手を出す心なく、敵打つ前、身をはやく入るる心也。手を出さんと思へば、必ず身の遠のくものなるによつて、惣身(そうみ)をはやくうつり入るる心なり。手にて…

稽古日記 39 2009.11.14

タイミングを逸すると書き損ねてしまうので、まずは覚えていること、覚えておくことから。 ●居合い 抜き打ち 刃を天(上)に向けて、剣は鞘に収まっている。因って、自分の剣で顔や腕を切らぬような配慮が必要。 刃ではなく峰を顔に向ける。顔を切ることを恐…

五輪書を読む 水之巻 31  一 打つとあたるといふ事

一 打つとあたるといふ事 ●原文 打つといふ事、あたるといふ事、二つ也。 打つといふ心は、いづれの打ちにても、思ひうけて慥(たしか)に打つ也。あたるはゆきあたるほどの心にて、何と強くあたり、忽ち敵の死ぬるほどにても、是はあたる也。打つといふは心…

稽古日記 38 2009.11.07

仕事で剣術のみ参加。いつもに増して少人数、丁寧に稽古。 ●抜刀 左半身で抜くことが要なれど、抜き方のバリエーションにより、左半身の使い方も又様々あり。 今日は、初歩に帰って、居合い腰から撞木足に変化させての抜刀。 抜いた剣の位置を注意される。鋩…

稽古日記 37 2009.10.31

今日も少人数で。密度濃ければ、疲れた。 ●居合い 抜刀の稽古。右手で抜かない。右手を前に出さない。私のは悪い見本だそうだ。自分でもそう思う。 ●剣術 少し前にも書いたが、稽古のレベルが上がった気がする。 何気に流していたこと、勢いで乗り切っていた…

稽古日記 36 2009.10.24

2週間ぶりの稽古。少人数でゆっくりと丁寧に。 ●居合い 立技「乱花」 剣を横に抜いて、左隣の敵の脇を刺し、次いで身体を1/4回転させて、水平に腰を切る。 右手は殺して左腰で剣を抜く、鞘を落とす、剣を身体から離さない。 血振り、納刀と、座り技のそ…

五輪書を読む 水之巻 30  一 太刀にかはる身といふ事

一 太刀にかはる身といふ事 ●原文 身にかはる太刀ともいふべし。総而(そうじて)、敵を打つに、太刀も身も、一度にはうたざるもの也。敵の打つ縁により、身をばさきへうつ身になり、太刀は身にかまはず打つ所也。若しは、身はゆるがず、太刀にてうつ事はあ…

稽古日記 35 2009.10.10

2009.10.10 今日は参加者多し。涼しくなって、汗も少ない。とはいえ、最後の15分はスタミナが切れ、集中力を欠く。 ●剣術 柄頭を床に付けたまま抜刀する稽古 左半身の左腰のという以前に、まるでバラバラで、全く動けていないという事を発見。されば、2周…

五輪書を読む 水之巻 29 紅葉の打といふ事

一 紅葉の打といふ事 ●原文 紅葉の打、敵の太刀を打ちおとし、太刀取りなをす心也。敵前に太刀を構へ、うたん、はらん、うけんと思ふ時、我打つ心は、無念無相の打、又石火の打にても、敵の太刀を強く打ち、その儘あとをねばる心にて、きつさきさがりにうて…

稽古日記 34 2009.10.03

2009.10.03 3週間ぶりの稽古。もう少し滑らかに動けても良さそうなものなれど。 どういう訳か、今日は普段の半数以下の参加者。密度濃く稽古せしは可なれど、疲れた。 ●剣術 型の稽古を中心に。 ・交点の感覚 交点の鍔元に近ければ、これは何だろう程度に感…

五輪書を読む 水之巻 28 石火のあたりといふ事

一 石火のあたりといふ事 ●原文 石火のあたりは、敵の太刀と我太刀と付合ふほどにて、我太刀少しもあげずして、いかにもつよく打つ也。是は足もつよく、身もつよく、手もつよく、三所をもつてはやく打つべき也。此打、たびたびならわずしては打ちがたし。よ…

稽古日記 33 2009.09.12

●体術 接点感覚をテーマに。 「合氣」という言葉は各流各人幾多の定義があるし、当派に於いてさへ様々の局面でその局面に即した様々の説明がある。 で、今回の「接点」という角度から触れれば、「合氣の技とは、相手の力を、逆に相手を制する力に変換して利…

五輪書を読む 水之巻 27 縁のあたりといふ事

一 縁のあたりといふ事 ●原文 我打出す時、敵打ちとめん、はりのけんとする時、我打一つにして、あたまをも打ち、足をもうつ。太刀の道一つをもって、いづれなりとも打つ所、是縁の打也。此打、能々打ちならひ、何時も出会ふ打也。細々打ちあひて分別あるべ…

稽古日記 32 2009.09.05

●体術 「四方投げ」手順を覚えることを課題として。 四教の動きは、血振りの動きだ(と教わった)が、この時自分の横(脇)ではなく、相手の横(脇)へ振るとうまくいくと教えて貰う。確かにうまく掛かる。 肩に担ぐ以降は、本当に手順を覚えるのみ。 立った…

稽古日記 31 2009.08.29

書くタイミングを逸して今日に至れば、半ば忘れてあり。 今回はバテずに稽古了。以下要点のみ。 ●体術 「手解き」改めて教えて貰う。 細部に天使は宿る。或は悪魔が潜む。 脇を空けない。中指を伸ばして、肩を指す。 「力を抜く」ということの構成要件の一つ…

五輪書を読む 水之巻 26 流水の打といふ事

一 流水の打といふ事 ●原文 流水の打といひて、敵相になりてせりあふ時、敵ははやくひかん、はやくはづさん、早く太刀をはりのけんとする時、我身も心も大きになって、太刀を我身のあとより、いかほどもゆるゆると、よどみのあるやうに、大きにつよく打つ事…

稽古日記 30 2009.08.22

お盆で先週は休み。2週間ぶりの稽古。 蒸し暑い日で、途中またしてもバテてしまう。休み休み、稽古に参加させて貰う。 積年の喫煙(1日70本位)の故か。止めて何年も経つのに、今も地下鉄の階段を登って息が切れる。静かな呼吸のままに動いていられる内は…

稽古日記 29 2009.08.08

仕事の都合で体術を休み、剣術のみ。 ●居合い 月影 敵は歩いて近づきながら真っ向から切り下ろす。 我方は、正座から、抜きざまに剣を立て、振り下ろされる小手を打つ。小手を打たれた敵は、態勢を崩して屈み込み、脇を目の前に晒すので、その脇腹を切る。打…

五輪書を読む 水之巻 25 無念夢相の打といふ事

一 無念夢相の打といふ事 ●原文 敵も打ちださんとし、我も打ちださんと思ふ時、身も打つ身になり、心もうつ心になって、手はいつとなく空より後ばやにつよく打つ事、是無念夢相とて、一大事の打也。此打たびたび出会ふ打也。能々ならひ得て鍛錬あるべき儀也…

稽古日記 28 2009.08.01

○剣術 組居合い「霞」 正座から抜刀して、相手のくるぶし、剣を返して胴、更に返して首筋へ袈裟切りと連続して切る。 一人でも行うが、今日は二人組んで行う。 近づく打太刀を仕太刀は正座で待ち、くるぶしを打つ。打太刀くるぶし打ちを受ける。 仕太刀剣を…

五輪書を読む 水之巻 24 ニのこしの拍子の事

一 二のこしの拍子の事 ●原文 二のこしの拍子、我打ちださんとする時、敵はやく引き、はやくはりのくるやうなる時は、我打つとみせて、敵のはりてたるむ所を打ち、引きてたるむ所を打つ、是ニのこしの打也。此書付斗(ばかり)にては、中々打得がたかるべし…

五輪書を読む 水之巻 23 一拍子の打の事

一 敵を打つに、一拍子(ひとつひょうし)の打ちの事 ●原文 敵を打つひょうしに、一拍子といひて、敵我あたるほどのくらいを得て、敵のわきまえぬうちを心に得て、我身もうごかさず、心もつけず、いかにもはやく、直に打つ拍子也。敵の太刀、ひかん、はづさ…

稽古日記 27 2009.07.18

●体術 2教を中心に。 隠れたテーマは、撞木足の素振りの際の身体の使い方。 胸、腰、膝の緩みで身体を使うとの由。 何度指摘されても、腕に力が入ってしまってNG。 撞木足で剣を振る要領で、腕を使えれば良いのだろうが、目先が変わっただけで混乱してい…