50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

五輪書を読む 水之巻 34  一 たけくらべといふ事

一 たけくらべといふ事

●原文 たけくらべというは、いづれにても敵へ入込む時、我身のちゞまざるやうにして、足をものべ、こしをものべ、くびをものべて、つよく入り、敵のかほとかほとならべ、身のたけをくらぶるに、くらべかつと思ふほど、たけ高くなつて、強く入る所、肝心也。能々工夫有るべし。

○私訳 「丈比べ」というのは、敵へ入り込むに際して、自分の身を縮こまらせぬようにすることを言う。足を伸ばし、腰を伸ばし、首も伸ばして、強く入る。敵の顔と我の顔を並べて(背)丈比べをして、比べ勝つという気持ちで、背丈を高く伸ばして強く入ることが肝心である。良く研究しなさい。

★兵法三十五条の30 たけくらべと云事 「たけをくらぶると云事、敵のみぎはに付く時、敵とたけをくらぶる様にして、我身をのばして、敵のたけよりは、我たけ高く成る心、身ぎはへ付く拍子は、何れも同意也。能々工夫有るべし。」