50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 220 2023/12/10

傷病治療のため2か月ほど稽古を休み、久しぶりに出席した。この2か月余、家に引き籠っていたので、今回はまずは会場に出向き、最後まで退席しないことが目標。その目標はクリアしたが、翌日たる今日、腕に軽い筋肉痛。通常腕に疲労など残らないので、余程腕に力を入れて、振っていたのだろうと思う。他も推して知るべし。

以下、忘備のためにメモのみ。

 

●素振りで下段に構えた相手の剣を落とす/切落し

中心に剣を振ることこそ一刀流の要諦とのこと。確かに大命題として、入門当初から中止に振れと指導され続けてきた。技術が上がるにつれ、漠たる目標から具体的な課題に形を変え、現在に至る。

角度を付けて斜めから当てれば、相手の剣は簡単に落ちる。だがそれは求めるものではないし、従って斜めの角度をいかに小さくしていくかというよう な問題でもない。ただ、相手との中心(関係)を、既存の状態から僅かに逸らす必要はあるに違いない。でなければ剣は正面衝突する。それは数ミリという程度かもしれないし、そもそもそういう発想では捉え得ぬ動きなのかもしれない。

剣に少し角度を付けても良いと言われた。但し、中心を通ることは変わらない絶対の要請。相手の剣は無視して、ただ相手の中心に剣を立て斬れと教えられるが、相手の切先は、その存在自体でこちらを攻めている訳で、つまり囚われる。その切先をどうしても避けたくなる。結果、回り込んだり、払ったりする。そこを如何に技術的に乗り越えるかが、昔からの解決できぬ課題。

素振りの場合、こちらが居ついてしまうという問題もある。

刃先は下に。寝かせてはならない。また力で振ると、滑って相手の剣を弾くことはできても乗れないことになる。

剣に身を入れることがヒントなのだろうが、具体的にどうすれば良いのか。多分、力を抜いて腰なり、踵なりを切先に通せば良いと思われるのだが、中々そこまで気が回らない。

 

●裏剣で、相手の小手打ちを返して小手を斬る

払うのではないだろう。払うのでは、如何に早く連続させたとしても、払うー小手を打つの2段階の動作になる。切落しは1拍子だから、剣を立てて相手の小手打ちを殺す動作がそのまま相手への小手打ちになっていなければならないはず。中心に剣を立てれば良いと言うが、力負けする。ここでも「剣に身を入れる」が必要のなってくるのか。

だが、そもそも裏剣と切落しを同列に扱ってよいものなのか。同じ範疇に属するとしても、違いはあるだろうと思う。

 

年齢のせいにはしたくないが、ちょっとしたことで腰痛や膝痛がぶり返す。拗らせやすく、拗らせるとなかなか治らない。昔は3日も休めば復帰できたものが、今は2週間掛かったりする。これ以上は愚痴になるが、あと10年、せめて5年早く稽古を始めていたらもっとうまくなれたのにと思う。今の状況で出来ることを続けるしかない。