50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 187 2016/12/10

剣術のみ。
膝悪し。気分優れず。寒い。
何とか身体を稽古場へ抛り込む。稽古を始めれば、身体も気分もやがて解れる。
ポンコツは始動までに時間が掛かる。

切落し。
●切先近くで捌く。鍔本ではなく。押し込まれるのではなく。切先近くに交点を作り、維持して技を掛ける。これは高度な段階の課題とのこと。

●様々な支流が合流して大きな流れとなれば良いのに、未だ至らず。おのがじし勝手に動き回る。同じ切落しでも、稽古相手により、やり方が異なる。ある人にはうまく行ったやり方が別の人には通用せず、全く別のアプローチで対応せざるを得ないというように。それは、そのやり方の練度、到達度の問題なのだろうが。また、富士山を吉田口から登るか、御殿場の方から登るかの違いなれど。

●中心を捉える。自分の前方にテリトリーを作り、それを守るというより、そのテリトリーを以て攻めるとの由。三角錐の錐のイメージで先生は話されていたけれど、そう言えば思い出した。能役者の誰かが言っていたのだが、「気の球を膨らませてその中に自分がすっぽり入り、その球ごと動く…」云々。
剣を構えて立合った際、互いの中心を結ぶ線を意識する。更に、自分の頭上から相手の中心を射る線も追加する。さてそれがうまく働いたとしても、中心線だけなら1次元、2本線でも2次元か。錐の3次元には及ばない。
ならば、そこで登場するのは、半身で相手の半身を制するという新たな次元なのか。とは言え、その2本の線さえも途中で途切れ、また霧消せりというのが現況なれど。

●剣は突くものなり。切先を入れよという指示には、深い含意があるのかもしれない。相手の剣に乗るという意味に於いても。
また並行して、左手で剣を振る意義も侮らざるべし。半身を使うという意味に於いて。

●右半身になった時、軸が体の中央ではなく、どうも左にずれている気がする。体重を左足に乗せているというか、軸が垂直ではなくて、くの字に曲がっているというか。肩の位置は良さそうなのだけれど、腰が左にずれている。クセ?左半身はそんなことはなく、しっくり真直ぐ立っている感覚がある。
そう言えば、表よりも裏のほうが、技を掛け易いことが多い。
直すは大変だ。