50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 28 2009.08.01

○剣術
組居合い「霞」
正座から抜刀して、相手のくるぶし、剣を返して胴、更に返して首筋へ袈裟切りと連続して切る。

一人でも行うが、今日は二人組んで行う。
近づく打太刀を仕太刀は正座で待ち、くるぶしを打つ。打太刀くるぶし打ちを受ける。
仕太刀剣を返し、続けて胴へ水平切り。打太刀、これを落とす。
仕太刀は落とされた勢いを利用して剣を返して、打太刀の首を袈裟に切る。

今日はこれのみをじっくり稽古したので、一通りの動きは頭に入った。
以下、留意点のみを忘れぬために。

・抜刀する前に、刀の刃が外を向くように鞘ごと90°回転させる。
 この時、粗っぽくただ鞘を1/4回転させるのではなく、柄が円運動を描くように回しながら然るべき位置に収めるらしい。ここの動きは今一つ曖昧なままで済ませてしまったが。

・最初のくるぶしへの打ち。半身というより一重身に近いらしい。腕と剣を一直線にして伸ばし、前面投影面積をなるべく小さくする事を心掛ける。上体を突っ込んではいけない。鞘は落とすのだという。
 ここで剣の扱いは、切るというより、打つ(武蔵流に言えば、張る)という感じなのだろうか。血振りの動き方で良いのだろうか。

・胴切りから袈裟切りへ。手首を柔らかく剣を捌く。

・残心。刃は天を向く。刃先は相手を狙う。後ろに下げすぎない。

・状況を想像してみるに、打太刀は相手を切る、例えば真っ向から切り下げるようなつもりで近づくだろう。仕太刀は逆に先手を取って、くるぶしを打とうとする。打太刀は方針を変更して受ける側に回る。
とするならば、打太刀は、真っ向から切り下げるような気組みで近づくべきか。1分に満たない型なれど、ショートストーリーと言うべきか、物語を演じる感覚がある。

・納刀は、毎度指摘される縦納刀。自分では立てているつもりであったが、寝ているという。
 一つ収穫。剣を立てて鯉口に峰を当てた状態で、鯉口の指で剣を摘んでみる。この時、柄を持つ力を抜くと、指で剣を挟んで、ぶら下げている感じになる。そのまま腰を緩めると、剣は滑って、切先が鯉口にストンと納まる。これで良いらしい。納得。
上体を前傾させる動きも必要と言う。右肩が下がるクセがともすると顔を出す。

・納刀では、打太刀がリードする。