50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

素振り 1

素振りである。が、これが全く難しい。

1.普通に立つ。柔道の自然体が近いかもしれない。つま先は開かない。
2.そのまま上段に木刀を構える。
3.その位置で腰を沈めながら、木刀を振り下ろす。この時、右足または左足は半歩引く(後ろに逃がす)

これだけである。が、うまくいかない。

木刀をまっすぐ振れない、軌跡が波打つなどという初歩的な問題がまずある。

やってみるとわかるが、この素振りはスクワットである。それも片足スクワットだ。
脚の、また膝周辺の筋力が決定的に不足していて、安定しない。
弱い脚を庇えば、腕力任せになりますます歪む。

だが、この問題は課題としては初歩で、要はある程度の筋力が付けば改善される。
本当は筋力ではなくて、その使い方だから問題の奥は深いが、今現在の課題として言えば、ある程度の筋力を整えることと括れば当面は済む。

本当の問題は、全く想定外の処にあるのだ。
「振り下ろす気配を殺すこと」が素振りの要諦であるというのである。

振り下ろすという動作は、1振り始めて-2斬り下げて-3止めるという連続動作であるが、
具体的には、これを1-2-3という連続動作ではなく、1で始めると同時に完結せよという。

わからない。
言われた当初は理解不能。何をどうするという遥か以前の段階で、何を求めるか自体が不明だ。
今は、少しわかりかけてきた。多分こういうことが出来れば良いのだろうと想像は出来る。
だが、具体的に体をどう使えば良いのかまでは、よくわからない。
試行錯誤。

わかりかけてきたなどと言ってはいるが、私の振りは全部丸見えで、相変わらず1-2-3で振ってるそうである。

以下次号。