50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 14 2009.04..04

●居合い

いつもの納刀の他に、抜刀。抜き打ちに真っ向から斬り下ろす。

抜刀も納刀も左の半身を使う。左で抜き、左で納める。とはいえ、左肩を引いて捩じってはいけない。

左を使うとは、言い換えると、鞘で抜き、鞘で納めるということ。そう言えば剣玉では、玉ではなく剣の方を動かす。それは、刀を最短距離でを動かすということでもある。


●一文字腰の素振り

中上段から切り下ろす。中上段とは、右のコメカミの辺りに、剣を水平に寝かせた構え。
剣道では用いないが、いかにも古流という感じがする。そこから直線で切り下ろす。
両足を平行に揃えたまま、真下に腰を落とすから、たけしのコマネチみたいな足の形になる。


●受流し

今日は受流しを中心に稽古。

○前に出る受流し

相手の振り下ろす剣を一旦頭の上で受ける。そこから受流して、空いた相手の中心に切り込むという技。

1年近くやってきてそのコツがどうしても分からなかったのだが、今日きっかけが摑めたような気がする。
細かなことを除いて、3つ要素がある。

1.相手の剣を受ける位置。最適の位置はあるだろうが、ザックリ言えば頭の上で受ける。少なくとも下過ぎてはいけない。次の2、3の動作が窮屈になる。第一、下過ぎると、技を掛けるという以前に、自分の頭を守れないと指摘される。
良い位置で受けるために、タイミングを計るだけでなく、そのように相手を誘導することも必要になるかもしれない。

2.交点を維持したまま、相手の剣に自分の剣を柔らかく重ねる。ここが肝。
押したり、引いたり、捩じったりしてはいけないと再三注意されてきたが、実は、自分が押しているのか、引いているのか、それ自体が自分で分からなくなるという状態が続いていた。
で、今日気づいた事。自分の剣に相手の剣を従わせるのではなく、寧ろ逆に相手の剣に自分の剣を重ねる、乃至沿わせる心持で捌くと良いのだ。交点を維持したまま、柄を動かしてみるとうまく行く気がする。

3.中心(剣線)に入る。2と同時に行う。入るとは、剣線上に身を置くこと。
これが出来ると、不思議な事に、相手の剣は払われる、または落とされる。即ち、中心から排除されてしまうのだ。で、空いた相手の中心(胸)に切り込めば良いということになる。

言葉にすると、何と言うこともないのだが、柔らかく相手の剣に重ねるというのは一大発見なのだ。
次回の稽古まで、身体が覚えていてくれれば良いのだが。

○左右に変わる受流し

手首の返し方、身体の傾け方、剣の這わせ方等々、未だ身体の動きが覚束ないという段階。

●その他

身体に遅れて剣が出るというクセを再三指摘される。いずれキッカケを摑めるだろう。

二の腕、太ももに張りあり。余分な力が入っているということ。
剣の振りが力で振っているとの、指摘もあり。力を抜いて、柔らかく振ることが課題。

課題と言えば、五輪書を読んでいて、身なり(姿勢)について学んでいるはずなのに、今日意識したのは僅かに、うなじを立て、うなじに力を入れること位か。後は抜け落ちている。