50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 23 2009.06.20

2週間ぶりの稽古。
前回は後半疲れて、剣術が全く冴えなかったのだが、馴れたのか、今日は最後までそれなりに持続する。

●体術
外側から手首を摑まれた状態での対応、いろいろ。
技にはひとつひとつ名前が付いているのだろうが、基本は同じに思える。

要点を忘れないように。

1.接点を維持する。
 「朝顔の手」を作り、作れたらその形を維持したまま力を抜く。力を抜くところがミソ。手の甲を摑まれた時に特に有効かも。自分自身ではなく、相手に掛けられた時のことだが、手を開いたままの場合と朝顔の手を作った場合と、技の掛かりが全く違う。雲泥というか、前者では技は掛からない。この体験が今日の一番の収穫かもしれない。
 甲ではなく手首を摑まれた場合はどうするのだろう。自分の甲を密着させて固定するのだろうか。次回の課題。

2.相手の肩を決める
 自分の肩から相手の肩に向かって直線的に腕を伸ばす。ただ伸ばすことを心掛ける。
 接点を壊さない、腕の力を使わない、直線に伸ばす…等々細かな留意点はあるだろうが、煩雑なチェックよりもただ手を伸ばすというイメージで押さえたほうが良いように思える。
 腕の力を排除するという意味では、胸や腹の筋肉を意識すれば良いのだろう。とすると、先週習った踵から腰の筋肉の意識が重要なのかもしれない。

3.相手を上げる
 肩を決めたら、前腕を立てる。持ち上げるのではなく、ここでもただ立てる。剣術でいう、交点を維持したまま剣を立てるのと同じだと言う。
 腕の力で立てるのではないならば、まだ自覚は出来ないが、それこそ胸とか腹とかの筋肉で立てるしかない。剣術で剣を立てるのも、胸の筋肉を意識して立てる。同じ事なのだろうと思う。ならばより一層、踵から腰の力の繋がりを意識する必要がありそうだ。
 尚、この技を「合氣上げ」と言うそうだ。

 上級者に相手をして貰うと、多分導いてくれるのだろう、スムーズにこの技をかけることが出来る。だが相手が替わると、たちまち渋滞する。

 今日はこれ以外に、「舟漕ぎ」を教わる。理屈は分かる。実際に出来るかは今後の修練次第。

●剣柔一体
 剣術も体術も理合いに於いて同一だと言う。剣を持っているいないの違いだけで、動きは同じ。

 多分そうなのだろうと思う。そう思うからこそ、体術にも手を伸ばそうとしている訳だけれど、未だなる程と体験して得心するには至っていない。部分的に、剣術ではこう身体を使うかもと考えることもあるという程度に留まっている。今後の課題。

●剣術
 切落とし。八相対正眼。正眼対正眼。

 剣術の場合、どうしても力や勢いで誤魔化してしまうというところがある。なるべくゆっくりを心掛けるが、中々そううまくはいかない。
 例えば、正眼対正眼の切落とし。力で排除するのではなく、軸を立て、中心を取ることで相手を排除することを心掛ける。そういう問題意識を持って数ヶ月になるが、やっと前よりはゆっくり振れるようになってきた気がする。とは言え、剣を叩きに行っている、大回りしていると注意される。なかなか。

 撞木足の素振り。足と上体がばらばらと指摘される。さもありなん。自分で動きをうまくイメージできないのだから。半身を入れ替えることに捉われているのかもしれない。ただ沈み込むという風に意識してやってみると、何か良いような気がする。で、当面この路線でやってみる。

 剣の振りが身体に遅れているという指摘有り。手首の返しという問題があるのかもしれないとふと思う。これも今後の課題。