50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 24 2009.6.27

●体術
全体は四教を中心に稽古。
私は三教も一教も分からないので、分かる範囲で動きを追う。

しかし極められた時の痛いこと。暫く手が痺れている。

摑まれた手の側の肩が下がっている、と指摘される。
全く気づかなかった。なる程、そこを正すとスムーズだ。

「返し手」。剣術(居合い)の血振りの動きだそうな。
そういうイメージで掛けてみる。うまく行ったり行かなかったり。
相手のあることだから、こちらの都合通りにはなかなか運ばない。

「手解き」「入り身」を改めて教わる。
手解きは合氣上げより単純で簡単だと言われたが、力を込めて摑まれた手はなかなか解けない。
初動を察知されて対抗されてしまう故だが、その為にも足腰から力を発しないといけないようだ。
入り身はまだまだ。

先生に技を掛けられると、動きは多分柔らかいのだろうが、木の枷で締め付けられるような堅い力の強さを感じる。
技が掛かるとはそういうことなのだろうと思う。その感じは身体で覚えるしかない。

●剣術
気のせいなのか、今日の稽古はいつもよりレベルが1ランク上がったように思える。
終了後他の人に尋ねてみると、いつもと同じ稽古と思うとの由、私だけの受け取り方の問題なのだろうか。
何と言うか、個々の動きに1ランク上の水準を求められるというか、いままでOKだったものが不可とされるというか。
単純に疲れて身体の動きが悪かったというだけの話かもしれないが。

「剣体一致」。剣に体を入れる。

相手の剣の下に自分の身体を入れるというのは分かる。そこまでは何とか着いていかれる。
だが、そこから落とすべく、弧を描いて動く自分の剣に体を入れるとなると、躓く。
漠然としたイメージだが、相手の胸と剣の交点と自分の胸と、その三角を常に意識すれば良いのだろうとは想像される。
あと一歩なのだが。

八相対正眼の切落とし。
八相からの振りがまずいけない。最短距離で直線に伸びてくれない。大回りしてしまう。
相手の剣に向かってしまうの、胸を切りに行っていないの言う前に、振りが悪い。

受流し。
相手の剣に入って受ける。ここで成否の過半が決まる気がする。
また、剣を立てることに余り捉われると相打ちに近くなるとの由。
大回りせずに剣を返して、相手の中心に入ることが次の課題。

撞木足の素振り。
当面の一番の課題。すり足を意識すると良いと指摘された。
とにかく数をこなしてみるしかないだろう。

相手の初動を見切る稽古。
肘の動きに注目してみた。前よりも感じ取れる。

剣が体に遅れるという問題。
何が障碍となっているのか自分では良く分からない。
撞木足の素振りがこなれるようになれば、状況も変わるかもしれない。

足腰から生ずる質の良い力が肝要とのこと。
素振りの際もそれを意識すべきなのだろうと思う。