50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 45 2010.1.23

今回の稽古は収穫が多く、丁寧にまとめようとする内に今日に至る。
で、以下は見出しのみ。ただ、見出しだけだと、今まで書いたものと殆ど字面は同じになる。

●接点を維持するということ

接点は、入口であると同時に出口である。
されど技の本体ではない。

接点を介して、相手との特定の関係が生まれる。
特定の関係とは、相手と繋がっている、一体化している、合氣の状態になる…等々、人により表現は色々ありうるが、私の感覚で言うと、合氣の状態になるというのがシックリくる。

さて、相手とのこの関係は、接点を介してのみ成立している訳だから、関係の維持も接点を介する以外に方法はないことになる。
つまり関係の維持が本で、接点の維持は末。

大事なのは、その関係は、念力でもオカルトでもなく、具体的な力学的な関係ということ。
だから関係の維持も、具体的な力学的関係の物理的維持の問題、即ち技術の問題となる。

相手の打ちを受けた時点で、合氣の状態が生じたとすれば、その時点の互いの剣の交わる角度、そして力加減が、合氣の状態を生ぜしめた訳だ。
ならば関係の維持とは、当初のままに角度、力加減を維持することがその内容となる。

相手の剣を落とす場合、接点の位置(座標)は刻々変化していくし、彼我の関係も刻々変化していく。
その変化量を相殺するべく調整する必要が生じる。
いや、より正確には、変化量を相殺するだけの力しか必要ないのかもしれない。

相手の胸に気を通すとは、ここら辺のことを言っているのかもしれない。


●切り込み
剣を立てたあと、剣先を相手に向ける。これで、(技の)後半のイメージができた。

●受流し(一旦受ける型)
柄から動かすように意識すると、(右手主導ではなく)左手主導で剣を操作し易いとの由。

●受流し(左右に体を捌く型)
しっかり上体を傾ける、剣を身体に這わせる、剣を柔らかく持つ等々の基本動作を正確に行うこと。
まだまだタイミングと勢いでこなしている。

●切落とし
剣に体を入れる。「気でのり、体でのり、剣でのる」とはやり始めた当初に教わったこと。
だが、体を入れるとはどういうことなのか。少なくとも、体重を掛けるとは無縁だ。

●上げ手
接点を移動させる。手の甲の小指側から親指の付け根へ。脇を空けてはいけない。
手の形、相手の肩と胸への意識、脇を空けないこと等々、1セットで条件反射のように反応しないと先へ進めない。