50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 82 2011.04.09

先週は休みだったので、2週間ぶり。
左膝の調子が悪く、正座が殆どできない。動きの硬いこと。小1時間ほど経って、やっと身体が合気道の動きを思い出し始めてくれる。
 
合氣道
個人的には「転換」。基本課題のうち最後の一つ。
 
人によって説明の角度が異なり、文言も異なる。
先生は、相手の軸を崩す意識を鮮明に持った上で、縦軸の動きとなるよう袈裟に切れという。
Sさんは、力を抜け、肩を突っ込むなを繰り返す。
Mさんは実践的に、手鏡を見るように手を返したら、そこで得られた彼我の関係を崩さぬよう注意しながら、腰と膝で回転せよという。
 
違ったように見えるそれぞれの言なれど、それぞれの道はやがて合流するだろうことは分かる。もう少し。
 
「入身」と「上げ手」はだいぶ出来るようになった。
入身、余計なことをしない。直線的に入る。肘の開きに注意。
上げ手、掌の形を疎かにしない。手首を握られた瞬間に接点を作ってしまうこと。
 
両手取りから転換して、2教。
2教というのは合気道らしい技で、見た目で言うと、こちらは殆ど動かないのに、相手が勝手にごめんなさいして、跪くように崩れてくれる。掛ける側から言うと、事前に掛かる掛からないがハッキリ分かる技である。私にも分かる。
で、この2教。意外にうまくいく。決まると気持ちがいい。転換の過程で、2教が決まるべき合氣の関係が成立しているということだろう。
だから、別の形の2教を試してみると挫折。基本通り、相手の中心を捉ることが肝要。
 
剣術
 「切り込み」と「切落とし」
 
相手の面打ちを受けた時に、相手の胸・剣の交点・自分の胸を結ぶ三角形ができる。「三角の鉦(かね)」と呼ぶらし。
極論すれば、これを途切らざずに意識し続けることのみ。剣はただ、自分の中心に置けば良いだけで、付随的な要素の位置を占めるのみ。
 
これが切り込み、切り落としという当派の技で、相手の剣を打ち払うことは似て非なるもの。
 
だいぶ出来るようになったのだが、まだまだ打率が低い。良い悪いのむらが多い。
思うに、1つには初歩的な動きが甘いのだろうと思う。例えば、右手で剣を振ってしまうクセ、手首を捏ねてしまうクセ、半身の際に身体が横向きになってしまうクセ…等々。
もう1つは、イチッ、ニッという分割された動きになっていること。イチ~~ッと、一息が続く中で、気も動きも連続して途切れず、且つ終了しなくてはいけない。気を張って稽古しているうちはまだしも、少し疲れてくると散漫になる。
 
忘れぬよう覚書
柄は上から握り、脇を開けない。
ただし、正眼の場合は直に突けるよう、肘を緩める。
 
剣は突くもの。即ち、斬るものに非ず。
剣の極意も突きにあるとのこと。