50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

汗を流すのは気持ちが良い

去年の10月だからもう2年になる訳だが、大病をして何度入退院を繰り返したか、自分でもいちいち数えてみないと分からない。仕事も稽古も月単位で休んだり、半日病院に通ったり。今も合気道は様子を見て遅刻したり、欠席したりしている。
と言うと、何やら悲壮感が漂うようだが、仕事も何とか首の皮1枚で繋がっているようだし、「今はそういう時期」と当人は至ってのんびり開き直っている。覚悟を極めて迷わずにいるのではなく、なるようにしかならず、出来ることしか出来ないと事態を受け入れているに過ぎないのだが。
思うに、ジタバタしたり、眦(まなじり)を決して覚悟を決めるなどというのは、がんばれば何とかなる or 何とかなりそうに思える or なんとかしなきゃと思い込んでる or 思い込まされてる時の話で、がんばってもどうしようもない時は、むしろ穏やかに状況を受け入れるのではないか。自然の生体反応として。柵(しがらみ)にからめ取られなければ。烏滸(おこ)がましいようだが、そう思う。
週に1度であっても、汗を流すということは気持ちが良い。体調が芳しくなくても、稽古の終わるころには身体が柔らかく解(ほぐ)れて、心地よく帰る。時に翌週の半ばまで筋肉痛に悩まされるが。「何も考えずに目の前のことだけに集中出来るからよいのだ」などと言うのは理屈だ。この身体が柔らかくなった感じが良い。それに尽きる。
根気がなくなって、本を読まなくなり、文も書けなくなった。リハビリのつもりで、他愛のないことから記す。拙文を晒(さら)すところから始めればよい。