50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 8 2009.01.17

全く運動してこなかった身にとって、2時間半身体を動かし続けるというのは結構な運動になる。
終わって休憩ラウンジのような所で一休みしてから帰るというのが定例パターンで、今日は20分程眠ってしまった。始める前と比べて5kg程度痩せた。良いことだ。

幾つものことを一時には覚えられないし、頭に入らない。
剣術で一つ、合氣道で一つ、何か新しいことを覚える、または身につけることが出来ればそれで上出来と割り切っている。いろいろ親切丁寧に教えていただいて心苦しくはあるが、だから多くは来週一から再スタートとなる。申し訳ない。

今日の稽古、私かな課題として、合氣道では「手解き」をある程度できるように、剣術では(軽い打ちを克服するため)軸を入れた振りを意識すること、会得するキッカケを何か摑むことを念頭に置いて臨んだ。

●合氣道

それぞれの技に名前があるのだろうが、固有名詞には弱い。手首を摑まれた状態から相手を崩す技を幾つか稽古した。

今は踊りの振り付けを習うように、動きの流れを頭に入れてる状態で、技が掛かる掛からない以前ではあるが、それでも掛かる時は全く軽く掛かることに驚く。

面白いのは、全く同じようにやっているつもりでも、相手により掛かったり掛からなかったりすること。
合氣道というのは、対戦相手との共同作業という一面がある。

頭が突っ込むという悪い癖があり、そうなると技は掛からない。

どこかで、三つの重心という指摘を読んだ。意訳すると、腰、上体そして頭。姿勢を保つというのは、この三つの部分の重心を夫々コントロールすることに他ならない由だそうだ。
これの適否は分からない。いずれにしても稽古中はそんな指摘は吹っ飛んでいた。

摑まれた手首を解くのは、またそこから崩すのは、(その技の一部だが)割と安定して出来た、或いはたまたまが割と安定して出現した。コツは、腕を動かす時に腕の筋肉で動かすのではなく、胸か腹か背中か、胴体の筋肉から動かすようにすること。接点を維持したまま相手の肩を固めるのは、たまたまがなかなか現れてくれない。

●剣術

軸を入れた振りとは具体的にどうすれば良いのか、きっかけは摑めず。

今日の収穫。
八相から切落とし、袈裟斬りの軸に剣を置けば良い(置くという表現は適切ではないかもしれないが)。

八相から切り込む剣の軌跡について、イメージが摑めずにいた。
質問しようにも、言葉で問えるほど煮詰まっておらず、モヤモヤした躊躇といった疑問。
中心に剣を立てることが肝要であるという。ならば八相の場合も、まずは中心で垂直に剣を立て、しかる後に袈裟に剣を動かすのか、だがそれはどう考えても違っている気がする…等々。

一つ疑問が氷解。袈裟斬りの軸に剣を位置させると、見事に中心を押さえている。
これまで何度も、解説され実演されただろうに、今日になって初めて理解した次第。
正直に言えば、見ても分からなかった。中心を取る、身体を入れる、剣だけで打つ。それらの違いが今日は少し見分けられた気がする。

(八相から)大回りして剣が出ていると指摘されたが、それはまた別の課題。
半身の構えの出来の悪さにも起因しているだろう。

一拍子で小手を打つ稽古。
まぁ良いと言えば良いが、良くないと言えばもっと良くない。
速いことは速いかも知れぬが、軸が入っていない典型という気もする。膝を沈めるアクションが大きいというのは何を意味しているのだろう?

最前の三つの重心ではないが、下半身、上体そして頭に気を配りつつ、胸の緩みで剣を振ることが出来た時は、それと分かる。気を抜くと、腕力に頼ってしまう。また、頭が突っ込む。
これは次回以降の課題。