50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 19 2009.05.16

先週は仕事で休み。2週間ぶりの稽古。

この間何かと慌しく、家で木刀を振るのも2、3日に一度、15分程度なれば、
さて身体の動かないこと。
剣だけでなく、振り終わった後身体もふらつく始末。30分を過ぎてやっと少し動くようになる。

前回、ある程度の感触を得たのだけれど、どれ程残っているかと思いきや、
忘れたものもあり、忘れずにいたものもあり。


●裏の切落とし
今日はこれを中心に稽古。

切込みにしろ、受流しにしろ、一旦受けてから技を掛ける。言うならば、後の先のタイミング。
切落としは、相打ちのタイミングで行う。
受ける受けないと言うより、後の先か、相打ちかの違いが分岐点となる。
行う本体の動作は基本は同じだと思う。
受けを意識する、或は一の動作で全てを行うことを意識するなど違いはあるが。

裏と言うのは、自分の切先が(自分から見て)相手の左側を向いた状態。
通常右足を前にして構えるから、自然に剣を捌くと切先は相手の右を向くはずで、これが表。
裏では自分の右小手が剥き出しになるから、甘いことをやると小手を打たれる。
而して表より難易度は高い。

毎度同じことながら、相手の剣に入ること、剣の交点を維持すること、相手の中心を押さえること、
力を抜くこと、等加速度運動のこと…等々。
忘れてもまた忘れても、幾許か残るものはある訳で、あと一息で形になりそうな予感はあるのだが。
こういう時、せめて週に2回稽古ができればと思う。

………
たまたま顧客の1人に剣道をやっている人がいて、思わず話し込んでしまったのだけれど、
彼も50代半ばで、6段なのだが、時々小野派一刀流の指導を受けることがあり、切落としの型稽古もするとの由。ただ切落としと言っても、中身は我々とは幾分異なるようではある。剣道も高段になると色々あるんだと驚いた次第。