50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

稽古日記 215 2022/10/22

剣術のみに参加。

 

仲間の剣使いを見ていて感じたこと。気が途中で切れる。例えば、剣と剣が触れた刹那。一度切れたものをリスタートしようとするから無理が生じるし、而して技は成立しない。

 

構想力、或いは構想保持力が必要なのだと思う。

 

剣術とは剣を振ることに尽きる。大抵の人は、私を含めそう考える。より速く、より強く剣を振る。意識は剣を振ることに集中される。

だが、それは違うらしい。

「ゆっくり振れ」とは入門当初からの教えである。その意味の吟味は措くが、なかなか厄介で手強い敵なのだ。

一例を挙げる。強く早く振ろうとすると、上から抑えるような剣使いになりがちである。筋肉で言うと、親指側の腕の筋肉に力が入る。これはそのまま肩に力が入ることになり、つまり腕だけで剣を振る悪い例の典型。逆に腕の小指側を意識して剣を振ると柔らかく剣を振れる気がする。だが遅くて弱いように感じる。そこで例えば、右足の親指と左手の小指を糸でピンと結んでみる。勿論イメージの上の問題である。足の親指を動かして、手の小指を動かす。そうすると初動なく剣は動き、柔らかくコントロールされるように感じる。だが、この連動に囚われると逆に動きはぎくしゃくする。覚えた上で忘れなければ、多分使い物にはならないのだろう。

このことは、「ゆっくり振れ」の数ある含意の内の一つなのだと思う。

 

気を途切らせない。

相手の中心を歩いて通り過ぎる。

切先の3寸先で切る。

以上、現在心がけていること=課題。