50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

素振り6 撞木足の素振り

1カ月振りの稽古。

前よりはスムーズに剣を振れるようになったつもりでいたが、実際に人間と相対すると、ほとんど何も進歩していない気にさせられる。

テニスのラケットを振るように、ハッと強く息を吐きながら剣を振るのはやはり不可。
風を切る音がすると注意された。それは迅さの証などではなく、(等加速度運動対極にある)強引さの証らしい。

胸の緩みで剣を振るというが、どうもそれを実行するには、もう1歩も2歩も奥へ踏み込んだ理解というか習得が必要らしい。

胸の筋肉も、左右を夫々使い分けるらしいし、胸を使うには、どうも背中とか腹とかの筋肉も動員するというかコントロールする必要があるらしい。

らしいの連発で、それのみという感じで恐縮だが、それが実情なのだ。
実際にどの筋肉がどう動いているのか、コントロール以前に、動きの有無程度から手探りで察知しようとしている。そういう段階である。

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撞木足の素振りといのがある。

半身に構えた姿勢からする素振りである。

1.撞木足の半身に構える。
 左足を半歩前へ。つま先は相手に向ける。
 右足は後ろの位置で開く。左足の延長線(相手-つま先-かかと)に直交する(90度)位か。
 右足のかかとは、先の延長線に接する位。
 膝は緩める。または、腰を落とす。
 これを撞木足という。
 重心は、(正しいか否かは分からないが)左足、親指の付け根の膨らみ辺りを意識している。
 (当たり前だが、動きにより重心は移動する。これは素振りの時の話である。)
 右足を前に出す形もある。どちらも同程度に使う。

2.剣は上段に構える。
 この半身では、八相に構えて袈裟に斬ることが多いが、素振りでは上段である。

3.剣を振る
 胸の緩みで振るというが、(胸の)左右の筋肉を別個に使い分けるらしい。
 足は、右足を前に移動させ、左足に揃える。
 つまり、居合い腰の形になる(と、言い切って良いのか分からぬが)。
 腰を落として、後は、左足を半歩後ろに逃がす。
 蛇足だが、この時、腰を捻っても捩じってもいけないのは当然である。
 右足を前に出した半身でも同様である。
 ただ、剣を振る左手が前にあるか後ろにあるかで、随分勝手が違うように思える。
 意外にも、私には右足を前に出したほうがやり易い気がする。

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撞木足云々以前に、半身とはどういうものか自体がよく分かっていない。
半身の構えは基本は受けの構えであるとは、つい最近ネットで調べて知った。

足はどうしてもバタバタしてしまう。

まあ、しかし、そこを稽古するのが、体を練るということなのだろう。