50を過ぎて剣術入門、気がつけば60超え

古武術の稽古日記です。

五輪書を読む

五輪書を読む 水之巻 8 兵法心持の事 続き

兵法心持の事 続き ●原文 心の内にごらず、広くして、ひろき所へ智恵を置くべき也。智恵も心もひたとみがく事専也。智恵をとぎ、天下の利非をわきまへ、物毎の善悪をしり、よろづの芸能、其道其道をわたり、世間の人にすこしもだまされざるやうにして後、兵…

五輪書を読む 水之巻 7 兵法心持の事 続き

●原文 静かなる時も心は静かならず、何とはやき時も心は少しもはやからず、心は躰につれず、躰は心につれず、心に用心して、身には用心をせず、心のたらぬ事なくして、心を少しもあまらせず、うへの心はよはくとも、そこの心をつよく、心を人に見わけられざ…

五輪書を読む 水之巻 6 兵法心持の事 続き

●原文 常にも、兵法の時にも、少しもかはらずして、心を広く直にして、きつくひつぱらず、少しもたるまず、心のかたよらぬやうに、心をまん中におきて、心を静かにゆるがせて、其ゆるぎのせつなも、ゆるぎやまぬやうに、能々吟味すべし。 ○私訳 兵法の時も、…

五輪書を読む 水之巻 5 兵法心持の事

一 兵法心持の事 ●原文 兵法の道におゐて、心の持ちやうは、常の心に替る事なかれ。 ○私訳 武士にとっては、剣の争闘に於いても合戦に於いても、日常の心のあり方に取って代わる特別の心の持ち方がある訳ではない。 ☆常の心、平常の心のままに争闘に臨めとい…

五輪書を読む 水之巻 4 2009.03.20

前文の続き ●原文 此道にかぎつて、少しなり共、道を見ちがへ、道のまよひありては、悪道へ落つるもの也。 ○私訳 兵法に限って言う。この道の習得に少しでも誤りや迷いがあれば、それは即ち悪道に落ちる事となる。心して取り組まなくてはいけない。 ☆ここら…

五輪書を読む 水之巻 3 2009.03.20

水之巻 前文の続き ●原文 兵法の利におゐて、一人と一人との勝負のやうに書付たる所なりとも、万人と万人との合戦の利に心得、大きに見たつる所肝要也。 ○私訳 兵法に於ける有用な事柄について述べる訳だが、一対一の剣の勝負について記したものでも、それは…

五輪書を読む 水之巻 2 2009.03.18

水之巻(すいのかん) ●原文 兵法二天一流(へいほうにてんいちりゅう)の心、水(みず)を本(もと)として、利方の法(りかたのほう)をおこなふによつて水の巻(すいのかん)として、一流(いちりゅう)の太刀筋(たちすじ)、此書(このしょ)に書顕(か…

五輪書を読む 水之巻 1 2009.03.17

大手が堅ければ、搦手に兵を向けよ。 暫し、古人の教えを尋ねてみようと思う。 宮本武蔵は、二刀流、二天一流(にてんいちりゅう)の開祖で当派とは関わりは無いが、歴史上の人物であり、まァいいだろうと思う。 蛇足だが、左上の画像-馬の絵は武蔵作と伝え…